タイ激動の幾多の波を乗り超え、
日タイの製造業をサポートし続けた9年。

MIYAKAWA CORPORATION (THAILAND) CO., LTD.

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タイ激動の幾多の波を乗り超え、
日タイの製造業をサポートし続けた9年。

時代の潮流のど真ん中。地道に、柔軟にタイMDの仕事を遂行。

MDの門永氏がタイに赴任してきたのは、まさにタイ政治が混乱を極める2009年1月だった。
折しも、軍事クーデターに反発するタクシン(元首相)派、いわゆる赤シャツの集団によるデモ活動の真っ只中。赴任当初の門永氏は、オフィスのあるSERMIT TOWER26階からバンコクの近代的な街並みを見渡し、東南アジアの大都市での重責に期待と不安を交錯させていた。
研磨設備や刻印機、洗浄機など工場に欠かせない副資材販売をタイで30年以上に渡り展開するMIYAKAWA CORPORATION (THAILAND) CO., LTD.(以下MIYAKAWA)。また工場のセキュリティニーズに着目、ホーチキの火災報知設備も約10年前から取り扱う同社。

「さらに会社を大きく成長させたい」。赴任間もない門永氏の志の前に、早くも大きな壁が立ちはだかっていた。

 

かつてニュージーランドで英語を学び、前職では韓国の物流会社で輸入業務を担当してきた門永氏。同社に転職してすぐに決まったタイ赴任。海外経験は豊富であったが、業種も仕事内容も全く異なる。全てが初めての体験だった。前任のMDはすでに退職し、まさに手探りのスタートだった。
「何から何まで新しい仕事。そこで臆せずとにかく客先を訪問。わからないことは持ち帰るがすぐに回答することを心がけました」(門永氏)。

 

その後も、2012年秋には日系製造業に甚大な被害をもたらした洪水被害、2014年には反政府がバンコクに武装デモ隊を結集して「バンコク封鎖」、SERMIT TOWERの目の前、アソーク交差点も長期間封鎖された。そしてタイ王国国軍による軍事クーデター、バンコク各所で起こった爆弾テロ・・・。時代の大きな波が業界を襲った。

 

赴任当初の意気込みが空回りをしたり、結果が出せない環境にいらだつ赴任者が多い中、門永氏は決して気負わず、ただただ地道に丁寧に顧客に向き合い続けてきた。赴任当初は積極的にタイ語を学び、タイ人スタッフたちと同じ目線で接した。スタッフたちの成長とともに、小回りの利く臨機応変な対応を武器に少しずつ顧客の信頼を獲得。会社の規模も赴任当時から倍以上に拡大をした。直近では、暗いところで蛍光色に光る蓄光塗料(夜光塗料)を使った看板、2016年からサンコーシヤという雷対策専門会社の販売代理業をスタート。業務規模を着実に伸ばしてきた。

 

 

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ニーズや悩みを柔軟に受け止める包容力。

「良いものを安く、他では手に入らないものを求められる場所へ」。現地のニーズ、空気感を何よりも大切にするという門永氏。実は同社は、THAI GOOD COMPANY100(以下THAI100)がスタートして2番目に参画が決まった企業。「〈日本のものづくり、おもてなし〉を広くPRしたい」という趣旨に早くから賛同いただき、参画企業のご紹介やアドバイスをいただくなど、様々な形でサポートいただいた。THAI100スタート当初から4年に渡るお付き合いとなるが、我々の話もよく聞いていただいた。日本人、タイ人を問わず、ニーズや悩みを柔軟に受け止める包容力が、この9年間のタイ激動の荒波を乗り越えてきた秘訣ではないだろうか。

 

そんな門永氏が2017年3月で日本へ帰任し、その志は後任の佐藤氏に引き継がれることになった(2016年11月時点)。「私が赴任当初と比べ、取扱製品や人が増え苦労も増えたと思う。若くしてタイの会社を任せられることは決して多くの人が経験できることではない。毎日を目標を持って積極的に行動してほしい」と佐藤氏へエールを送る門永氏。

 

門永氏は日本に帰任後も海外の業務に関わる予定。「自分で言うのも何ですが、けっこう世界を舞台に生きてますね(笑)」(門永氏)。

 

時代の大きな節目を迎えるであろう2017年。現地と寄り添う社風はそのままに、次のステージへと踏み出す同社の動向に注目するとともに、新しい門永氏の門出に心からエールを贈りたい。9年間本当にお疲れ様でした。

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MIYAKAWA CORPORATION (THAILAND) CO., LTD.

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