「見える化」を貫く。
全員参加で効率と品質の向上に挑む。

ROLAND DIGITAL GROUP (THAILAND) LTD.

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「見える化」を貫く。 
全員参加で効率と品質の向上に挑む。

「5S」の徹底で持続する成果を実現

埃一つなく磨かれた床、使いやすい位置に整頓された資材や道具類。オフィスの通路にはチームや個人のプロジェクトの進捗や達成状況が整然と貼り出されている。工場に入ると、各生産レーンそれぞれの目標と進捗状況を表すカラーボールの入った手作りのディスプレイスタンドが並ぶ。徹底した「見える化」とはこういうことかと圧倒される。

Roland Digital Group(Thailand)Ltd.は、同グループでは日本国外初となる生産拠点。2012年、タイのサムットサーコーンに工場をグランドオープンした。ASEANを中心とした成長市場において拡大し続けるインクジェットプリンターへの需要。リーズナブルな価格で製品を供給できる生産拠点として重要な役割を担っている。

「当社では、5Sを徹底しています」。そう語るのは同社で副社長を務めるChuchat Sohmanee氏。前職は日系二輪車メーカーで、タイ国内向けの製品研究開発、マーケティングなどに携わってきた。5Sは「整理・整頓・清掃・清潔・躾」を表す職場環境・文化の改善・改革活動。同社では2015年から5Sの推進活動を本格化し、工場、オフィスの環境整備、従業員の向上を図ってきた。泰日経済技術振興協会が主催するThailand 5S Awardにおいて、2016年は初年度審査申請において受賞可能である最高賞のゴールド、2017年には最高賞であるダイアモンドを受賞した。

「受賞を目標に従業員全員が一丸となって改善に取り組み、獲得できた成果。効率の向上にも著しく貢献している」とChuchat氏は語る。

課題の可視化で競争と協力の意識を醸成

工場立ち上げ当初は同社も品質管理に苦しんできたという。同社独自のITシステム『デジタル屋台(通称D-Shop) 』の導入によって、生産工程の品質管理は万全のはずだった。しかし蓋を明けてみると、タイ人従業員向けに翻訳されたシステムのマニュアルは、指示があいまいな箇所が見られ、また、ビスの締め順など、順序が記載されているにも関わらず、現場担当者が守っていない事例が散見された。

「ものを作るのはシステムではなく人」。当時Presidentであった洲崎氏は、工場の品質管理を根本から改善すべく、まずは挨拶の励行と時間遵守を徹底するところから着手。従業員へモラル向上を訴えかけた。一方で、約130名の従業員を10チームに分け、ゲームのように競いながら整理・整頓・清掃に取り組むことができるようにした。エンターテインメント性を重視するタイ人の気質への配慮だ。工場ではあらゆる進捗・成果を可視化することで、従業員一人ひとりの課題の認識とチームで課題を解決することへの意識の醸成を促した。

例えば、冒頭のカラーボールの入ったディスプレイスタンド。進捗状況をカラーボールの色と数で管理し、不良を示す「赤ボール」が入ると、従業員が自然に集まり、その場で改善に向けた話し合いと解決策の共有が行われる。

1つのチームが最初に成果を出すと、それに影響を受け他のチームも競うように成果が向上していった。生産工程に起因する品質不良は減少し、作業員のモチベーションと自信の向上につながっていった。

「従業員一人ひとりを尊重することで規律を生み、規律がサービス品質の標準化を生み出します」(Chuchat氏)。

同社現在160名の「ファミリー」が互いを尊重しながら一丸となっていきいきと成長を続ける。次世代の生産現場のあるべき姿へのヒントがここにあるのかもしれない。

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